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【書評】『インベスターZ(2)』鋭くぶった切ってくれる感覚が最高

インベスターZの2巻の書評です。

インベスターZ(2)

インベスターZ(2)


これはマンガですけど、内容がすばらしいので書評として書きます。笑


2巻にも、グザっと鋭く指摘してくれる、良いフレーズがいくつもありました。

  • 自分を信じるな、自分の上に法則を置け
  • 投資家は投資について議論しない
  • 社会のブームを利用して稼げ、自分が金を掘りに行くな

自分を信じるな、自分の上に法則を置け

投資の戦略で、自分の考えよりも、10%下がったら損切する、20%で利益確定するなどの
ルールを重視しろ、という指摘です。

この、自分の上に法則を置けっていう指摘、ビジネスや経営でも同じだと思います。
有識者にせっかくインタビューしに行ったのに、
結局最後は自分の知識・知恵の範囲で判断して失敗しちゃうケース。
経営コンサルタントに相談したり、新規事業創出の相談をしているのに、
結局コンサルタントの意見を無視して、自分の分かる範囲内で決めちゃって、
何も変化しないケース。
これらは、新しく手に入れた情報やルールなどを、自分の上に置くことが
できなかった例だなと思います。
自分の上に法則を置け、というのは、本能に反すると思うので、
とても難易度が高いと思いますが、
でもやはり大切だと感じましたね。



投資家は投資について議論しない

マンガ中、主人公が、投資について議論しないことに疑問をもつシーンがあります。
それに対する主人公の先輩の答えは、
議論はこだわりをぶつけあう事になるから、しない、というもの。

この、議論しない、という部分についても、とても納得感がありました。
仕事でも、議論していくうちに、
お作法としてこちらが正しいとか、
こういうことをすべきとか、
身勝手なこだわりの披露のし合いになってしまいます。
進捗報告や結果の共有、新人や経験に乏しい人へのアドバイスは良いと思いますが、
議論ってそこまでしなくても良いなと思いました。



社会のブームを利用して稼げ、自分が金を掘りに行くな

昔、金を掘りに航海にでかけた人がたくさんいた中で、
金を掘る人向けに、帆でつくった丈夫な作業ズボンをつくった人たちが、
金を掘り起こした人よりも儲けたという話を題材に、
自分が金を掘りに行くのではなく、そのブームを利用して稼ぐことを考えろ、
ということ。
(ちなみに、この大儲けした人たちが、今のリーバイスです)


この指摘も、今の世の中でも同じだと思いました。
世の中の、儲かりそうなエサにとびついていくイワシのように群がるのではなく、
みんなが群がった世の中が、今とどう変わるのかを考える。

例えば、AI・ブロックチェーン・自動運転などなど。

「自分たちの仕事が奪われる!!」
と悲観して文句を言うのではなく、
それが当たり前になった社会に、いったい自分たちはどんな暮らしをしてるだろうか。
産業界はどう変わるだろうか。

それを考えて、価値を生み出し、何をすれば稼げるかを考える事が、
大切でしょう。



おわりに

インベスターZいいですね。
なんかごう、バッサリ一刀両断してくれるこの感じ、
とても気持ちよくておすすめです。