毎日が経営学

テクノロジーをビジネスにするための考え方を書いていくブログ

こだわりを持って独自の活動をしている人に、「あれと似てますね!」と言わない方が良い

とても個性的な事業をされている人に、仕事で出会うことがあります。
その人は、普段ぜんぜん怒らないような人なんです。
私が、「どんな時に、怒ったりするんですか?怒ること、あるんですか?」
と、聞いてみました。
すると、

「自分は、どこにも真似できない、前例のない事をやっているのに、
それを説明したときに、
「あ、その方法って、巷で話題の○○と似てますね!」という風に
言われると、とても怒りたくなります。」

と、おっしゃいました。

確かに、どこにもない、オンリーワンの事業をやっているのに、
何かに似ている、と言われるとイラっとくるのは、とても共感できます。
なので、オリジナリティーを意識して活動されている人に対して、
安易に「あれと似てますね!」と言うのは、
危険かなと思います。

ただし、事業を提供する側としても、
安易に既存のものと同じと思われてしまうようでは、
アピール不足、伝え方が悪いとも言えるかなと思います。




私自身の、大学で技術移転をする立場としては、
発明者・研究者とコミュニケーションをとるときに、
安易に「あの研究と似てますね!」といった発言は、封印しようと考えています。
もちろん、「コンペチターがいますよ」「既存のサービスと比較してメリットが見当たりません」といった、
厳しいことを指摘することもあると思いますが、
できるだけその研究者独自の部分に目を向けようと思っています。